内向的な子どもの子育てに関するワシントンポストの記事
せっかくワシントンD.C.に来たということで、ワシントンポストのウェブ版を契約してみました。年間1万円くらいで、日本の新聞よりずっと安いです(こちらに来て、これまで契約していた某新聞のウェブ版の解約してこちらに乗り換えたので、年間3万円くらい新聞代が安くなりました…)。ワシントンポストの英語はなかなか難しいのですが、自分の仕事に関するものはわかりやすく、気になった記事をこちらでも紹介できたらと思います。
昨日は、子育てに関する記事で、面白い記事が目にとまりました。
“My son is an introvert. Should I encourage him to socialize more? (私の息子は内向的です。もっとsocilize*するようにすべきでしょうか?)”という親御さんの質問に専門家が答えるというものです。
回答としてはNoで、私も心理士としてご相談を受けたら同じように答えるよね、とどこの国も同じようなことがあるなぁ、思ったのですが、こういう内向的な子どもは日本とはまた少し違った意味合いで今のアメリカ社会では生きにくいだろうなぁ、と思った部分もありました。
“introverted parents often give in to the social pressures that dominate our culture and push their children to be the perfect American go-getter.(内向的な親はしばしば私たちの文化を支配する社会的なプレッシャーに屈して、子どもたちを完璧なアメリカン”go-getter”となるようpushします。)”
アメリカに来て思うことの中に、ビジネスでの成功がもてはやされている、go-getter(ビジネスで成功する(ようなタイプの)人)であることのはもちろんなんですが、アメリカ人は「規範的な良きアメリカ人であること」に対しての「社会的プレッシャー」がとても強いようだということがあります。また、アメリカ的社交性みたいなものが重視されている感じもあります。この社会性というか社交性というかは、もちろん日本とも違うし、ヨーロッパやラテンアメリカから来ている友だちも違いを感じているようです。
アメリカのgo-getterとはちょっと違うかもしれないかどビジネスや就活で成功するようなタイプの人間であることのプレッシャーは年々日本でも高まっていると思うし、コミュニケーション能力のことは若者支援でずっと言われていることですし、社会的プレッシャーが強いというのは日本でも一緒で、やっぱり日本も生きにくいなぁ、と思った記事でした。
また、記事中で紹介されていた「Quiet Power: The Secret Strengths of Introverted Kids(静かなパワー: 内向的な子どもの秘められた強み)」という本は読んでみたいと思ったし、日本語にも翻訳されたら面白いんじゃないかな、と思いました。
*socializeは社会的に認められるやり方で振る舞いをするという「社会化」という意味と共に、人に会ってフレンドリーに過ごすというような意味もある言葉です。